日本語の文字と表記

今回より、中学生向けの国語の勉強解説記事を書いていきたいと思います。
第1章はズバリ、日本語の特徴について。
この節では日本語の文字の歴史と表記について学んでいきます!

1-1 日本語の文字の歴史

日本語のルーツは実は漢字だった。ということを知っていますか?
今では、ひらがな→カタカナ→漢字と習うので不思議に思いますが、歴史的には漢字からひらがなやカタカナが作られたのです。

漢字の伝来

古墳時代の五世紀ごろに儒教と一緒に中国から渡来人が伝えたといわれています。
この辺は社会の勉強でも出てきますよ。

万葉仮名の成立

漢字はもともと一文字で意味を表す、表意文字の特性があります。ところが、ひらがなやカタカナは組み合わさって意味を成す、表音文字の特性があります。この二つ、三つが入り混じるのが日本語が難しいとされるゆえんです。
さて、奈良時代には天平文化が流行り、代表的な文学である万葉集では漢字を表音文字として使用し始めます。これが平仮名のルーツ、万葉仮名です。

ひらがなの成立

平安時代に入ると、万葉仮名を崩した草仮名が生まれ、さらに崩されて平仮名が誕生しました。
主に女性が好んで使っていたとされます。

カタカナの成立

カタカナも同じく、万葉仮名から作られましたが、こちらは漢字の一部分を取って作られた経緯があります。カタカナが漢字の一部に似ているのはそのためです。
主に僧侶など漢文を読むときに使用されたとされます。

1-2 日本語の表記

現在使っていている、ひらがな・カタカナ・漢字が入り混じった表記を、現代仮名遣いといいます。
基本的に発音通りに表記しますが、以下の5パターンの例外があります。

  1. 助詞の「を・は・へ」は、「オ・ワ・エ」と発音する。
  2. オ列の伸ばす音は、「う」を添える。(例)ろうどう(労働)「ロオドオ」
  3. 「ねえさん」「ええ」を除き、エ列の伸ばす音は、「い」を添える。(例)けいせい(形勢)
  4. 動詞の「言う」は、「ユー」と発音する。「そういうもの」などの「いう」も同様。
  5. 二語が合わさって「ち」「つ」が濁音化する場合と、同音が連続する場合は、「ジ・ズ」と発音するが、表記は「ぢ・づ」とする。(例)はなぢ、ちぢむ

意識しないで言葉にしている日本語も実際にルールとして書き出すと難しく感じますね。
最後に確認問題を解きましょう。

確認問題

「じ・ぢ・ず・づ」の表記が正しくないものを選び、書き直しなさい。
じめん・つづら・すずめ・うなじ・ちぢれる・つずる・しぢみ・いちじるしい

いかがでしたでしょうか?
次回は日本語の音節について学んでいきます。
それでは、またお会いしましょう!

確認問題の答え

つずる→つづる
しぢみ→しじみ

コメント

タイトルとURLをコピーしました