前回は「比例のグラフ」について学んでいきました。
今回はその応用と、新しい「反比例」というものについて学んでいきます。
4-5 比例のグラフで範囲のあるもの
今回の範囲があるものとはどういうことかというと、始めと終わりが存在するということです。
例えば、12Lの容器に毎分2Lずつ水を入れるとすると、容器には最初0Lから始まり、12Lで満タンとなり終了です。そして、時間も0分から始まり、6分で終わります。
このような時には変域という言葉を使い、不等号で表現します。
例えば、容器の水をyL、時間をx分とすると、
$0\leqq x \leqq 6$
$0\leqq y \leqq 12$
とそれぞれ表すことができます。
例題6
駅から山小屋までの全長12kmのハイキングコースを時速4kmで歩くことにした。
現在、スタート地点の駅にいて、x時間後に駅からykmの地点にいるとき、次の問いに答えなさい。
(1)yをxを使って表せ。
(2)x,yの変域をそれぞれ求めよ。
(3)x,yの関係をグラフで表せ。
(1)距離=速さ×時間なので、
$y=4x$となる。簡単ですね。
(2)早速出てきました、変域。始まりと終わりでしたね。
$0\leqq x \leqq 3$
$0\leqq y \leqq 12$
(3)最後にグラフです。(2)で求めた変域の場所だけになるので、下図のようになります。これが、範囲のある比例のグラフです。
確認問題60
ノート1ページに底辺の長さがxcm、高さが1cm、面積がycm²の三角形を1つかく。ただし、ノート1ページのかくことのできる範囲は、縦、横ともに13cmの正方形とする。次の問いに答えよ。
(1)yをxを使って表せ。
(2)xの変域を求めよ。
(3)x,yの関係をグラフで表せ。
(4)yの変域を求めよ。
4-6 反比例
この節からは反比例を学んでいきます。
反比例とは、xが2倍、3倍…になれば、yが1/2倍、1/3倍となる関係のことを言います。
例えば、1人で行うと6時間かかる作業を、2人で行うと3時間で済みますよね。
これをx人で、y時間かかるとすると下表のようになります。
人数(x人) | 1 | 2 | 3 | 6 |
作業時間(y時間) | 6 | 3 | 2 | 1 |
このとき、xとyの関係は
$xy=6,y=\frac{6}{x}$と表すことができます。
このように反比例の式は$xy=a,y=\frac{a}{x}$と表すことができます。
$a$は比例定数と呼ぶのは変わりません。
それでは確認問題に挑戦して終わりにしましょう!
確認問題61
次のうち、x,yが反比例の関係になっているものをすべて挙げ、その比例定数を答えよ。
(1)$xy=7$
(2)$x^2y=9$
(3)$x+y=-5$
(4)$y=-\frac{2}{x}$
いかがでしたでしょうか?
次回は「反比例のグラフ」を学んでいきます!
それでは、また次回でお会いしましょう( ^_^)/~~~
確認問題の答え
確認問題60
(1)$y=\frac{1}{2}x$
(2)$0 < x \leqq 13$
(3)下図
(4)$0 < y \leqq \frac{13}{2}$
確認問題61
(1)と(4)が反比例の関係である。
(1)の比例定数は$7$
(4)の比例定数は$-2$
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